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第14章 奇跡的で必然な出逢い

「じゃあ、大成功かな？」

「た、すくさっ…、皆さんもありがとうございます。」

嬉しくて、じわじわと涙が出てきそうになる。
何とか堪えて、頭を下げた。

「とりあえず…、一ノ瀬さんと知花は荷物の片付けとかしててください。料理を温めますから。」

「そうだね、準備しよっ。」

美怜と琴莉の言葉に甘えて、荷物やお土産を片付けたり、まだ着たままだったコートをしまったりしてから、リビングに戻った。

「座ってー！仕切り直しましょ！！」

美怜の声にみんながリビングのソファーに着席して、滝本さんはシャンパンを開け始めていた。
シャンパンを注いだグラスがみんなに行き渡って、乾杯をした。
改めて祝福してもらって、嬉しくて楽しくて、顔が緩んでしまう。

「皆さん、ありがとうございます。ごはんも、すごい…」

目の前のテーブルに並ぶ料理を見つめる。
色鮮やかなちらし寿司ケーキに、生春巻のサラダ。
豆腐に生ハムや夏野菜のマリネを乗せたピンチョス。
鶏手羽元のトマトスープ。
主に和の食材を使ってるけれど、お洒落で洋風に仕上がっていた。
シャンパンに合うように美怜が考えてくれたんだ。

「みんなで作ったんですよ！楽しかったぁ。一ノ瀬さん、キッチン貸していただいてありがとうございました。」

「いや、こちらこそ。こんなにお洒落なの、ありがとう。」

「まぁ、乾杯も済んだし、食べようぜ？」

星さんの一言で、みんなが思い思いに箸を進め始める。