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この出会いは…
第14章 奇跡的で必然な出逢い
でも、私だって二人の事は分かっているつもり。
目を合わせない理由も、ぶっきらぼうな口調の理由も。

「じゃあ、家に帰ったら、もう一回言うね?」

そんな風に笑って言うと、二人はさらにぶっきらぼうになる。

「バカじゃないの。もういいわよ。やめてよ。」

「そうよ。もう十分よ。家でも泣かすつもり?」

あぁ、ホントに大好きだな。

「何笑ってんのよ。おっ、おつまみ出来たわよ!」

美怜がおつまみの入った小鉢をお盆に乗せて、キッチンをそそくさと出ていく。
その姿にも笑ってしまう。

「あー、知花に泣かされた。最悪。」

『最悪』と言って、私の横をすり抜けてリビングに向かう琴莉にも頬が緩む。

「知花ちゃんに泣かされてたの?」

琴莉の言葉に星さんが反応する。

「あはは、どんな話してたんだよ。」

滝本さんも笑って琴莉に話し掛ける。

「さぁ、どんな話でしょうね。」

「今となっては、あの合コンをセッティングした私に感謝してるって話でしょ。」

「ちょっ、と――…」

ソコだけ切り取って話さないで――!!!

「あっはっはっ。そんな話だったっけ?」

「…全然違うでしょっ!」

琴莉もとぼけないでよ。

「合コン?…あぁ、あの時の?」

星さんが思い出した様に吹き出す。

「ククッ、みんながキレまくってたハズレ合コンね。」

「あぁ、懐かしいな。隣で楽しませてもらったもんな。」

滝本さんまで…
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