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第14章 奇跡的で必然な出逢い

散々からかわれた後、片付けを始めた。
美怜たちはリビングやダイニングをきれいにしてくれていて、私はキッチンへ運ばれてくる食器やグラスの洗い物をしていた。
隣では祐さんが食器をしまっている。

「一ノ瀬さん、こっちは片付きました。」

「こんな感じでいいですか？」

リビングから美怜と琴莉が祐さんに呼び掛けて、祐さんが手を止めてリビングへと歩いていった。

「ありがとう。十分だよ。」

「いいえ。こちらこそ、お邪魔しました。楽しかったです。」

「さ、片付いたんなら、俺たちは帰るか。」

星さんの言葉にみんなが帰りの身支度を始める。

「今なら電車、ありますね！」

「よし、急がなきゃね。」

「いいよ、危ないからタクシーで帰ろう？」

「じゃあ、二台呼べばいいな？」

そんな会話をしながらコートを羽織ったり、タクシーを呼び始めたり、四人で帰ろうとしている。

「ちょっ、待ってください！私もっ…」

「あ、一ノ瀬さん！知花はもう一泊お願いしてもいいですか？」

焦って帰りの身支度をしようとみんなに話しかけた時、美怜がそんな事を言い出した。

「…え？」

祐さんもポカンとしている。

「私たちは帰りますけど、知花は置いていっていいですか？」

はっ！？
全くもって良くないよっ！！