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この出会いは…
第2章 いい兆し
鍵を開けて部屋に入り、ふぅとため息をつく。
見慣れた自分の部屋に安堵して、ドッと疲れが出た。
早く寝る支度を済ませてしまおう。
ぐったりした身体を引きずって、支度を始める。
それでも、ベッドに入った時には、時計の針は日が変わる十分前を指していた。
ベッドに仰向けになり、両手を真っ直ぐ上に挙げて、天井にかざす。
視界に入った右手に、電車での事を思い出す。
一ノ瀬さんを思いっきり掴んだ。
更には、しがみついた。
思い出しても恥ずかしさが込み上げる。
でも、身体は震えなかった。
一ノ瀬さんは相手の懐に入り込むのが上手い。
一言でいうと、そんな感じかな?
人当たりが良くて、周りが見えて、空気が読めて…
あの笑顔で、しかも気が利くから、みんないつの間にか懐柔されちゃうんだろうな。
もちろん、いい意味で。
さすがは出来る営業マンだ。
一ノ瀬さんだけでなく、滝本さんや星さんと一緒にいても前回よりは緊張していない気がする。
滝本さんや星さんと二人だけで話したことはないけれど。
みんなでいれば楽しい方が勝っている。
美怜の言うとおり"もう大丈夫"なのだろうか。
"男の人を避けない"
"男の人を怖がらない"
"男の人とコミュニケーションをとる"
美怜が掲げた"恋愛克服への道、三ヶ条"なるもの。
もし、三ヶ条を忠実に実行して、過去を克服できるのなら、怖くない男の人が出来たというのは、いい兆しなのかもしれない。
少し嬉しくなって、目を瞑り、私はそのまま眠りに落ちた。
見慣れた自分の部屋に安堵して、ドッと疲れが出た。
早く寝る支度を済ませてしまおう。
ぐったりした身体を引きずって、支度を始める。
それでも、ベッドに入った時には、時計の針は日が変わる十分前を指していた。
ベッドに仰向けになり、両手を真っ直ぐ上に挙げて、天井にかざす。
視界に入った右手に、電車での事を思い出す。
一ノ瀬さんを思いっきり掴んだ。
更には、しがみついた。
思い出しても恥ずかしさが込み上げる。
でも、身体は震えなかった。
一ノ瀬さんは相手の懐に入り込むのが上手い。
一言でいうと、そんな感じかな?
人当たりが良くて、周りが見えて、空気が読めて…
あの笑顔で、しかも気が利くから、みんないつの間にか懐柔されちゃうんだろうな。
もちろん、いい意味で。
さすがは出来る営業マンだ。
一ノ瀬さんだけでなく、滝本さんや星さんと一緒にいても前回よりは緊張していない気がする。
滝本さんや星さんと二人だけで話したことはないけれど。
みんなでいれば楽しい方が勝っている。
美怜の言うとおり"もう大丈夫"なのだろうか。
"男の人を避けない"
"男の人を怖がらない"
"男の人とコミュニケーションをとる"
美怜が掲げた"恋愛克服への道、三ヶ条"なるもの。
もし、三ヶ条を忠実に実行して、過去を克服できるのなら、怖くない男の人が出来たというのは、いい兆しなのかもしれない。
少し嬉しくなって、目を瞑り、私はそのまま眠りに落ちた。