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この出会いは…
第14章 奇跡的で必然な出逢い
「いいよ。タクシーすぐに来るって言ってたし。まだみんながいたところで乗せてもらえないよ、きっと。」

フワリと私の頭に触れて、優しく微笑んでくれた。

「でも突然っ、迷惑じゃないですか?」

「あはは、知花ちゃんなら大丈夫だよ。」

そう言いながら、手を引かれてリビングへ戻ってきた。

「あ、でも、今から車置きに実家に行くんだった。」

「えっ…」

確かに、祐さんはさっきもアルコールは飲んでなかった!

「そのまま泊まって実家から出勤するつもりだったんだけど…」

じゃあ、私、絶対帰るべきじゃないですか!
わざわざ旅行のために車まで用意してもらったんだからっ。
"私、やっぱり帰ります"そう言おうと息を飲んだ時、祐さんが呟いた。

「知花ちゃんも一緒に行く?」

「……え?」

「泊まるつもりだったけど、また電車かタクシーで帰って来ればいいし。」

えっと…
今から祐さんの実家に行くの?
それって、私、付いていっていいの?
っていうか、絶対帰った方がいいよね?

「ふふっ、大丈夫。迷惑なんかじゃないから。」

私のテンパり方を笑うと、用意を始めてしまった。
いろんな事に流されて、自分の状況を処理出来ず、祐さんがお土産や荷物を用意して、コートを羽織るまで固まっていた。

「さ、行くよ。」
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