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この出会いは…
第14章 奇跡的で必然な出逢い
結局、私は祐さんの車で一緒に実家へお邪魔して、まだ起きていたお父さんやお母さん、お兄さん、翠さんに挨拶をして、お土産を渡した。
泊まらずに帰ると祐さんが伝えると、お兄さんが送ってくれる事になって、今はお兄さんの車の中。

「私、逆に申し訳ない…です。」

手にしている様々な形のラッピングされた箱を見ながら呟いた。

「あははっ。柚がさ、知花ちゃんが選んでくれた誕生日プレゼント、めちゃくちゃ嬉しかったみたいでさ。絶対お返しするって言ってたんだ。」

運転しながらそう話すお兄さんとバックミラー越しに目が合った。

「ちゃんとお礼が言えてなくてごめんね。ありがとう。」

「いえっ!でも、お兄さんや翠さん、お母さんにまで…気を遣わせてしまって…」

柚ちゃんが書いてくれた手紙だけじゃない。
皆さんからのプレゼントが紙袋に詰め込まれている。

「みんな、知花ちゃんの事が好きなんだよ。気を遣ったんじゃなくて、やりたくてやってんの。だから気軽に受け取ってね?」

バックミラーに写るお兄さんがニコニコと笑っている。

「母さんなんかさー、『祐が初めて彼女を連れてきた』って喜んじゃってさー!」

「おいっ、止めろ!」

「知花ちゃんを一目見て気に入っちゃってさー、正月からずっとうるせーの。また連れてこいってお前にも言いまくってんだろ?」

「止めろって!」
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