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この出会いは…
第14章 奇跡的で必然な出逢い
お兄さんが口を開く度に祐さんが焦る。
でも、ホントに?
私、そんな風に思ってもらえているなんて…

「知花ちゃんの誕生日が近いって聞いて、何をあげようかって一番舞い上がってたんだから。」

「お母さんが…?ホント、ですか…?」

どうしよう、嬉しい。
感情がブワリと込み上げてきて、泣きそうになってしまう。

「また来てやって?母さんも柚も喜ぶから。」

祐さんのマンションの前に車を停めたお兄さんが、私を振り返ってそう話しかけてくれた。

「あの、ホントにありがとうございました。送ってくださった事も、プレゼントも。柚ちゃんや翔くん、遥さんには直接お礼を言えなかったのが残念ですが、すごく嬉しいと伝えて頂けますか?」

「また、知花ちゃんと一緒に帰るから。母さんたちによろしくな。」

「あはは。それ言ったら、絶対電話掛かってくんぞ?」

「…そうだな。やっぱ、言うなよ。」

「まぁ、何にしろちょくちょく帰って来い。知花ちゃん連れてな。」

そんな兄弟のやり取りを少しして、お兄さんは帰って行った。

「俺たちも家に入ろう。」

祐さんの言葉と共にエントランスを抜けて、エレベーターに乗った。
リビングに戻ってきて、プレゼントをテーブルに置いた。
祐さんがお風呂の準備をしに行ってくれたので、プレゼントを並べて眺めていた。
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