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この出会いは…
第2章 いい兆し
「滝本さんて、先輩ですが、可愛いですね。」

みっ、美怜!可愛いって…!
美怜の言葉に、星さんがクスクス笑い出した。

「今朝は『先輩じゃなかったら、ひっ叩いてた』のに?」

あっ!星さん…
美怜が固まっちゃった。

「いや、あれはアイツが悪いからね。」

「あっ、あれは、こ、琴莉をフォローしての、ね?みっ、みれ、い?」

私と一ノ瀬さんもフォローで大変だ。
美怜、落ち込まないで!

「ごっ、ごはん!ごはんはどこに行きます?…というか、星さん、私たちもご一緒して、よっ、良かったですか?」

「あ、うん。もちろん。場所は…俺らがよく行く定食屋の予定だったけど、どこかいいところある?」

「あ、その定食屋さんで、いい…です。ね!美怜?」

ほら、話題変えたから!
なんとか言って。

「は、はい。私も構いません。」

一ノ瀬さんが美怜の様子を見て、楽しそうに笑う。
星さんて、結構、意地悪…かも。

「い、一ノ瀬さんが言っていた、"外面人間"っていうのが…分かった、気が…しま、す。」

美怜や星さんに聞こえないように、ボソッと呟いた私に、一ノ瀬さんは吹き出すように笑った。

「あっはっはっ、でしょ?」

「はい。でも…そこは、お互い様というか…」

「あっはっはっ、やっぱり?」

「でも…もう、ほぼ装えてない、ですが…」

「あっはっはっ、うん、俺もすぐに分かったしな。ただ、当の本人がな。」

「…読めないです、ね。」

「ははは、これは、前途多難だな。」

「……ですね。」

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