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この出会いは…
第3章 私の過去
エレベーターで一階に降りて、タクシーを待つ。
「…知花から、許可を貰って来ました。」
「許可…?」
「知花が…自分から打ち明けるのは、おそらく…無理ですから。」
残暑厳しいとはいっても、もう10月中旬だ。
夜は少し寒い。
「こんなところで、立ち話で…話すような内容ではないのですが…」
美怜ちゃんが再び苦々しそうに口を開いた。
「先程話した昔の男の…暴力ですが…」
「…うん。」
「殴られたり、蹴られたり…おそらく、そういった事もあったとは思うのですが…」
そこまで言って美怜ちゃんが止まった。
深呼吸をして、俺を見上げた。
目が合った瞬間、嫌な汗が出た。
「知花が受けていた暴力は…主に…せっ、性的な暴力、です。」
美怜ちゃんの言葉に、俺は完全に固まった。
頭が真っ白になったというのか、頭を思い切り殴られた様なというのか…
今まで視界に映っていたものも真っ白になって見えなくなった。
しばらく瞬きもせずに立ちすくしていた。
美怜ちゃんに話しかけられて、ようやく我に返った。
「性的…暴力…」
口にしたら、余計に衝撃が襲ってきた。
「元々付き合っている時から、その男は…なんというか、思いやりにかけるというか…独り善がりの…こっ、行為ばかりでっ…当時は知花から相談も受けていました。それがっ…」
美怜ちゃんが手で口を覆い、肩を震わせた。
「知花が…嫌がっていると分かってからは…ひどく、なる、ばかり…で…」
当時を思い出して、怒りで震わせているのか。
声も震えだしていた。
「知花がっ、別れを切り出したら、あの男はっ」
「…知花から、許可を貰って来ました。」
「許可…?」
「知花が…自分から打ち明けるのは、おそらく…無理ですから。」
残暑厳しいとはいっても、もう10月中旬だ。
夜は少し寒い。
「こんなところで、立ち話で…話すような内容ではないのですが…」
美怜ちゃんが再び苦々しそうに口を開いた。
「先程話した昔の男の…暴力ですが…」
「…うん。」
「殴られたり、蹴られたり…おそらく、そういった事もあったとは思うのですが…」
そこまで言って美怜ちゃんが止まった。
深呼吸をして、俺を見上げた。
目が合った瞬間、嫌な汗が出た。
「知花が受けていた暴力は…主に…せっ、性的な暴力、です。」
美怜ちゃんの言葉に、俺は完全に固まった。
頭が真っ白になったというのか、頭を思い切り殴られた様なというのか…
今まで視界に映っていたものも真っ白になって見えなくなった。
しばらく瞬きもせずに立ちすくしていた。
美怜ちゃんに話しかけられて、ようやく我に返った。
「性的…暴力…」
口にしたら、余計に衝撃が襲ってきた。
「元々付き合っている時から、その男は…なんというか、思いやりにかけるというか…独り善がりの…こっ、行為ばかりでっ…当時は知花から相談も受けていました。それがっ…」
美怜ちゃんが手で口を覆い、肩を震わせた。
「知花が…嫌がっていると分かってからは…ひどく、なる、ばかり…で…」
当時を思い出して、怒りで震わせているのか。
声も震えだしていた。
「知花がっ、別れを切り出したら、あの男はっ」