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この出会いは…
第3章 私の過去
もう、おそらく…今頃は、知られてしまっているだろう。
私の過去が。
私が汚れているということが…。

髪を乾かすのを終えて、目の前の鏡を見た。
泣き腫らした自分の目と目が合った。

浴室から出たときに美怜に聞かれた。
私の過去を一ノ瀬さんに話してもいいかと。
初めは知られたくなくて、止めてとお願いしたが、最終的には美怜の説得に応じた。
美怜が毎日の通勤、退勤時に全て付き添うのは難しいし、その事で美怜に多大な迷惑をかけている事はずっと心苦しかったし、美怜以外にも理解者を得て、少しずつ世界を広げて、克服の糸口を見つけなくてはならないと頭では分かってはいたからだ。

でも、絶対に自分の口から説明出来るわけがない。
冷静に話せる自信がない。

そして、話した時の相手の…一ノ瀬さんの反応がなによりも恐い。
直視出来る自信がない。

おそらく…美怜はそれをわかっていたから、自分が代わりに話していいか聞いてきたのだろう。
話ながら相手の様子を伺って、見定めてくれているのだろう。
先程、説得されている時にそう感じた。

美怜も一緒に傷ついて、一緒に苦しんでいるということは痛いほど分かる。
自分のアドバイスが原因だと思って、今でも責任を感じている。
私が発作を起こしたり、取り乱したり、男の人を恐いと感じる期間が長引けば長引くほど、美怜を追い詰めている。

ごめんね、美怜。
今だって、結局、自分では何も出来ない…
頼ってばかりでごめんね。
迷惑かけてばかりでごめんね。
苦しめて…ごめんね。
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