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自己負担。
第1章 私への思い
だけど。
私が"はい"と答えた後
思わぬ言葉が返ってきた。
「紹介したい人がいるから
放課後待ってて」
紹介したい人…?
そのときはあまり深く考えなかったけど
この言葉は
彼が無意識に私を追い詰めてゆく予兆だったんだ。
「…また泣いてるし」
「……神村君…」
「なんでそんな苦しんでるのに
ずっと先輩と付き合ってんの」
私とは全く目も合わせずに彼はため息をついて言った。
「…好き…
好きだから。
」
「俺にはやっぱりわかんないよ
葉月がどんなに辛くても先輩を思い続ける理由が」
そういって神村君はパサっと私の頭にハンカチをのせて
ポケットに手をつっこんで静かな廊下を歩いて行った。
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