この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
自己負担。
第8章 波乱の幕開け

なんで、どうして。
どういうこと?
2人は知り合いだったの?
アキは夢乃先輩が好きだったの?

わからない。わからない。

気づけばわたしは静かに涙を流していた。
あまりにショックな出来事に溢れる涙を拭いきれない。
2人の会話はほとんど頭に入ってこなかったけど、
一方的にアキが夢乃先輩に迫ったように見えた。

どうして?
わたしは幸せになれないのかな?

唯一の心の拠り所すら失って、
泣きながらその場から逃げ出した。

「葉月!?おい!!」

途中で先輩の姿が目に入ったけど、先輩の声に振り向く余裕なんてなかった。

みんな、どうせわたしから離れていく。

辛い。苦しい。

アキのあの優しさは全部嘘だったの?

本当は夢乃先輩が好きで、わたしを先輩から引き離すためにわたしに近づいた…?

そうすれば夢乃先輩の恋が叶う。

でもそれならどうして二人がキスしていたのか納得が行かない。

本当に夢乃先輩が好きなら自分に振り向かそうとするはず。
そのためにはわたしと先輩のよりが戻るように仕向けるだろう。

でもアキはそんなことはしなかった。
傷ついたわたしの心に寄り添ってくれていた。



「…バカ…わたしって本当にバカ。」


少し優しくされたからって、アキはわたしの味方だなんて誤解して。
そうやっていつもすぐに信用してしまうから痛い目に会うんだ。




「はあ…はあ…葉月!!まてよ!!」


いきなり後ろから手を掴まれて振り返ると、
そこには先輩の姿があった。

「おい…大丈夫か!?」

先輩の顔をみると更に目に涙が滲んだ。

「先輩……っ!!………私…わた…し…」

「ちょっと待て。今無理に話さなくてもいい。とりあえず場所を変えよう?」

「……はい…」

先輩に手を引かれながら歩き出す。
今の状況に全く頭がついていかない。

もう、どうだっていい。

先輩のこともアキのことも、
考えるだけで苦しくなる。

いつの間にか涙は止まっていたけど、
わたしの心は死んでしまったかのように感情を失っていた。





.



/111ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ