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自己負担。
第8章 波乱の幕開け


「葉月、目はさめた?」

「はい。すみませんでした。
あの、なんでわたしここに…?」

「覚えてない?ってか本当にひどい顔。」

先輩は私の腫れた瞼を親指でさすると、

「死んだような顔してたから店入ったんだけど、
そのまま泣き疲れて突っ伏して寝ちゃったんだよ。
全く起きないからそのままうちに連れて帰ってきた。」

お店?先輩に手を引かれて歩いていたところから記憶が曖昧だ。
昨日ねれなかったから、そのせいかな。

「…ありがとうございます…」

先輩はじっと私の目をみて話はじめた。


「…葉月がここ最近新しい男作ろうとしてたのはわかってた。
今日の涙の原因もその彼だろ?」


胸がズキっと痛む。アキのこと、知ってたんだ。

「……男…彼氏では…ないですけど」

「葉月が離れてって、夢乃だけを愛そうと思った。必死に向き合ってみたけど、
違ったんだよ。
葉月が持ってるものは夢乃にはなかった。」

「でも、私になくて夢乃先輩にはあるものもあります」

外見の美しさだけでなく、心も美しい。
誰もを惹きつける力。
アキも夢乃先輩のそういうところに惹かれたのかな?
夢乃先輩に悪気はないと思うけど、
それでわたしみたいに傷ついている人間もいるんだから。





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