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自己負担。
第9章 逃げられない思い


「葉月、それでいいんだよ。」

大きなため息をつくわたしに先輩は優しくそう呟く。
自分を他の男と想像されているのに、
どうしてそんなに冷静でいられるの?
わたしだったら耐えられない。

「…いいんだ。これが、俺が望んだ道だから…」

ごめんなさい。
先輩に申し訳ないと思っても、
涙すらでない。

行為が終わった後の喪失感は本当に辛くて、
でもその時、その瞬間は最高の幸せに包まれる。
この快感を知ってしまったら、わたしはもう先輩を拒めない。

「葉月の感じてる声聞いたのあの日以来だったから、俺もやばかった……」

「…うん…。あの時はごめんなさい…」

先輩は起き上がった私の腕を勢いよく引っ張って横になったまま私を強く抱き寄せる。

「起きたら葉月がいなくなってることは想像してたけど、実際起きて現実見るときっついよ…?
だから完全に葉月を失うより、体だけでも繋がってられるなら俺は…」

あのいつも余裕そうな先輩の切ない笑顔は、
わたしの胸をキツく締め付ける。
先輩を拒めない自分も、自分の思いを隠せない自分も、
わたしの全てが先輩を傷つけている。

「先輩…ありがとう。」

「葉月どうしたの?」

先輩は笑ってわたしの頭を撫でる。
先輩の胸に顔を埋めると、心臓の音が大きく高鳴っているのが聞こえる。

「なんでもない…」

「葉月……好き」

「うん…。」

先輩の頭を撫でる手が心地よくて、私はゆっくりと目を閉じた。




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