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自己負担。
第10章 明かされる真実
優華と一緒に校門を出る。
帰り道は反対方向だから、
別れを告げようとしたとき
「あれ?アキくん?」
優華の視線の方向に目を向けると
その先にはアキの姿があった。
部活が終わる時間にしては早すぎる。
どうしてこんな時間に?
「お、優華ちゃんと葉月」
「今日は早いんだね?」
「なんで知ってんだよー!」
優華が笑いながら聞くと苦笑いしながらアキが答える。
「じゃあ、私こっちだから!
葉月、アキくん、またねー!」
「うん。優華ばいばい。」
「じゃあなー。」
………。
残された私達の間に沈黙が続く。
なんで今日は早いの?なんて怖くて聞けない。
「…あ……じゃあ私帰るから…
また…」
笑い方、変になってないかな?
ちゃんと笑えてるかな?
軽く手を振ると、その手を掴まれた。
「っ……アキ?」
無表情で黙り込んでいるから、
アキの考えていることが読めない。
「葉月はさ…
アイツのこと、まだ好きなの?」
突然の質問に、なにを聞かれているのかすぐには理解できなくて首を傾げる。
「先輩のこと…?」
「そう」
なんでそんなこと聞くんだろう?
ここは正直に答えるべきなのかな、
それとも夢乃先輩のために聞いてる?
わからない。
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