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自己負担。
第10章 明かされる真実
「ちょっときて。」
アキの言葉に顔を上げると、
そこはアキの家の前だった。
「……なんで…」
「いいから。」
無表情のアキもカッコいいけどなんだか怖い。
私の手を強く引く力や言葉に威圧を感じて、
アキの後ろについて家に足を踏み入れる。
アキは私が玄関に上がったことを確認するとドアを閉めて後ろから少し強めに抱きしめた。
背中に久しぶりに感じるアキの温もりに
ゆっくりと目を閉じた。
アキの広い胸に抱かれると、
この上ない安心感に包まれる。
でも今日は胸のざわつきを抑えられない。
この違和感は何なんだろう?
「んっ……はあ……」
アキは後ろから私の耳に舌を伸ばしてカプッと甘噛みする。
「…ア…キ?」
アキの舌はねっとりと私の耳を舐め回していく。
そのままアキの唇が私の首筋を通ってゆっくりと降りていく。
「…あっ………ん…
アキ?どうしたの?」
アキの突然の行動に戸惑いながら、
与えられる熱を素直に受け取る。
アキは後ろから私の顎を持ち上げて後ろに向かせると
噛みつくようにキスをする。
いつも優しかったキスはとても荒々しくて、
飲み込まれそうになる。
なにこれ?
全然気持ちよくない。
アキとのキスはこんなんじゃなかった。
もっと情熱的で気持ちよくて、
離れられなくなるような。
依存性のあってすごくドキドキしていたのに。
なのに今日は…
胸に引っかかる違和感の正体は、
アキの発言によって解決された。
「アイツにもこうやって抱かれるの?」
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