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自己負担。
第10章 明かされる真実

「葉月ちゃん!ごめんね待たせちゃって!」

夢乃先輩は笑って駆け寄ってくるけど、
一瞬どこか寂しさや切なさを隠し持っているような表情をする。

夢乃先輩にとってわたしは悪魔のような存在。
自分の幼い頃からの恋人を奪い、
尚且つ今の恋人にすら恋心を抱いている。

最低なわたし。
それがわかっていても夢乃先輩は絶対に私を攻めるようなことをしてこなかったから。
胸は痛むけれど一緒にいて安心感がある。

校門を出て学校近くの店に向かう。
店に着くまでの間は世間話をしていて、お互い核心に迫るような話はしなかった。

しかし店に入って注文したものが届いた頃に、夢乃先輩の方から切り出した。

「今、葉月ちゃんと直斗は付き合ってるのよね…?」

「……はい。でも…」

自分の先輩への苦行を
夢乃先輩に説明するとなると気がひける。
それでも夢乃先輩が聞きたがっているなら説明しなければならない。

夢乃先輩を傷つけないようにどう説明すればいいか必死に考えていると、
夢乃先輩が呟くように言った。



「葉月ちゃん……私やっぱり直斗が好き…」


「はい…。」

「あれ、驚かないの?」

私ではなく逆に夢乃先輩が驚いたような表情を向けて首をかしげる。

そんな小さな動作すら美しい。

「夢乃先輩が放課後泣いていた日に、
それは感じていました。」

「そうだったんだ…。」

夢乃先輩がうつむくと、私は負けてはいられないと
意を決して息を吸い込んで吐きだした。

「夢乃先輩ごめんなさい。
私……アキのこと…」

伝えなければ、とは思っても夢乃先輩の反応が怖くてなかなか言い出せない。
そんな私の思いを汲み取るように言った。



「好き……なのね?」


「ッ……はい…。」





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