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LOVE SCENE
第2章 シアワセ職人
できるだけ丁寧に、柊二くんの朝が楽になるように、楽しい街を造れるように、ついでに私の想いが届くように、願掛けしながらシザーを動かした。
「うん、セニングは綺麗に入ってるね。ドライするとこちら側が膨らむ癖みたいだから、もう少しここを削って…」
店長のチェックはまずまずみたいでほっと胸を撫で下ろした。
「あとね、タイムかかりすぎね。これはまぁミトちゃんが丁寧ってことだけど、もう少し短縮しないとね」
あ、やっぱダメ出しは出るよね。
結局、店長の手が入ることなく、スタイリングは完成させられた。ああ、よかった。
あえてくせ毛を強く出し、ほっそりとした輪郭を隠さずに作った髪型は自分で言うのもなんだけど、柊二くんにとても似合っている。
シャンプー台で仰向けになった無防備な姿にまたドキマギしながら、かなり軽くなった髪を泡立てると、なんとも言えない切なさに襲われた。
彼女…いるのかな?
聞きたくても聞けない質問は、シュワシュワ弾ける泡と共に、流れていった。
「うん、セニングは綺麗に入ってるね。ドライするとこちら側が膨らむ癖みたいだから、もう少しここを削って…」
店長のチェックはまずまずみたいでほっと胸を撫で下ろした。
「あとね、タイムかかりすぎね。これはまぁミトちゃんが丁寧ってことだけど、もう少し短縮しないとね」
あ、やっぱダメ出しは出るよね。
結局、店長の手が入ることなく、スタイリングは完成させられた。ああ、よかった。
あえてくせ毛を強く出し、ほっそりとした輪郭を隠さずに作った髪型は自分で言うのもなんだけど、柊二くんにとても似合っている。
シャンプー台で仰向けになった無防備な姿にまたドキマギしながら、かなり軽くなった髪を泡立てると、なんとも言えない切なさに襲われた。
彼女…いるのかな?
聞きたくても聞けない質問は、シュワシュワ弾ける泡と共に、流れていった。