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戦国ラブドール
第7章 はじめての共同作業
「ちょっと待ってください、あたしは、側女になんてなるつもりはありません! そんな一生に関わる事、勝手に決められては困ります」
そしてさらに、今まで静観していた行長が口を開く。
「私もその件については、同意出来ませんねぇ。高虎さん、あんた少々調子が良すぎるんじゃありません? 様々な家を渡り歩き、功績を上げた実力は認めますよ。でも、羽柴に仕官してからはまだ二年目でしょう。私達と大して変わりない新参者ですのに、まあ随分大物みたいな振る舞いですこと」
「ろくに槍も振るった事のない甘ちゃんが、口だけは立派だな。武士の名誉は時間で得るものか? 頭でっかちのガキが年月の長さだけで上に立つようになったら、それこそ家は終わりだ。文句があるなら、槍を持ちな」
「生憎私は猪武者ではありませんので、遠慮させていただきます。戦の武器は、槍だけではありませんから」
火花を散らす両者に、秀長は溜め息を漏らす。そして扇子を振りながら、二人を止めた。
「少し落ち着け、これはお前達だけの問題じゃないだろう。市松、虎之助。お前達は、どう思う」