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戦国ラブドール
第15章 恐怖、再び
そして中の張り型を抜かれたのをきっかけに、大海は半ば飛んでいた意識を覚醒させる。半兵衛の命令に逆らい、気をやってしまった自分。どんな仕置きを食らうのかと、大海は青ざめる。
だが、半兵衛は大海の顎を取ると、唇を重ねる。まるで褒美でも与えるかのように、優しく大海に浸食していく。
「ふ、ぅ……ん」
やがて半兵衛は拘束も外し、大海を床へ仰向けに押し倒す。男が女を服従させる姿勢に、大海は足を広げ受け入れる準備を整えた。
だが半兵衛は、深い口づけを終えると身を離す。大海を起こすと寝巻きを返し、まるで何事もなかったかのように笑った。
「あの……殿?」
「いつまでも裸のままでは、病に掛かりますよ。大丈夫、もう落書きは落ちましたから」
「何か、ご不満がありましたか? あたし……言いつけは、今度こそ守りますから」
「では、一つお願いしましょうか。隣に来てください」
半兵衛は大海を隣に寄り添わせて座ると、かいまきを膝にかける。だが色事に耽る様子はなく、今日は終わりだと言わんばかりに口を開いた。
「あなたが堺に出向いている間に、秀吉は出陣しました」