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戦国ラブドール
第16章 眠れぬ夜は

碁盤を挟んで向かい合う吉継と大海を、横から睨むのは佐吉。吉継の指南を受け始めて三日目、大海が吉継の元へ向かうと、なぜか佐吉も必ず後からやってきて見物していたのだ。
「あのさ、佐吉。君には、気を遣うって選択肢はないの?」
話に積極的に参加する訳でもなく、両腕を前に組んだ威圧的な様で横にいる佐吉。それが三日目も続けば、吉継も流石に鬱陶しくなる。無意味だと知っていながらも、佐吉に訊ねずにはいられなかった。
「気を遣うとは、どういう事だ? お前の講釈は、聞いていて参考になる。だから来ているだけだ」
「佐吉には教える約束してないじゃん。勝手に上がり込んで、ただで話だけ盗み聞きなんて、ずるいと思わないの?」
「では、今度うどんでも馳走する」
「そういう問題じゃない! ああもう、これだから鈍い連中は……」
吉継がぼやいても、佐吉はもちろん大海もあまり気持ちを理解していないらしく、二人で不思議そうな目を向けている。悪気のない態度に、吉継のささくれた心も毒気を抜かれてしまった。
「……うどん、約束だよ? 三人で食べに行こう」

