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戦国ラブドール
第18章 プロポーズ
大海はいつの間に眠ってしまったのか、気が付いた時にはもう夕方だった。高虎はずっと腕枕をして隣で寝ていたらしく、大海が目覚めると自分も上半身を起こしあくびを漏らす。
「よく寝てたな。寝不足だったのか?」
「あ……うん、市松のいびきが、うるさかったから……」
眠れない根本である淫夢の事は言い出せず、大海はひとまずごまかす。高虎は納得したのか深く頷くと、ぽつりと呟いた。
「外まで響くからな、あのいびきは」
大海をいたわり頭を軽く撫でると、高虎は立ち上がり着物を羽織る。いつ用意したのか、枕元には大海の分の着物も置かれていた。大海も着替えると、高虎に頭を下げた。
「今日は……ありがとう」
「市松は、虎之助がみっちり説教したからもう大丈夫だ。二度と馬鹿をやらかさないよう、俺からも釘を刺しておく」
「いや、別に市松が悪い訳じゃないよ。あたしは、あんな扱いを受けて当然の身なんだ。本来なら、嫌だなんて思ってる場合じゃないのに……」
すると高虎は、大海を抱き締め耳元で囁く。
「まだ、ここに収まるつもりはないのか?」