この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
戦国ラブドール
第22章 束の間の夢も
 
 小夜が秀吉の愛妾である事は、誰しもが知っている。噂が全くの事実無根だとしても、それを根拠もなく広める理由がない。下手に噂を流せば、秀吉のお気に入りを貶めたとして、流した本人が罰されてもおかしくないのだから。

「恋仲かどうかはともかく、小夜さんが誰かと会っていたとすれば……その相手が紅天狗の手の者で、彼女を騙そうと近付いたのだとも考えられませんか?」

「あの子が、誰かと……確かに、小夜がおかしくなったとすれば、誰かに悪い影響を受けたとしか思えない。小夜はいつだって優しくて、ひたむきで、あたしの可愛い妹だったんだ」

 するとまた、吉継の手に力が込められる。大海が驚き振り向けば、吉継は慰めの言葉を掛けた。

「君が気付かなかった事は、罪じゃない。兄弟や姉妹は、同じ人間じゃないんだよ。いつか自立して、別の道を歩んでいくんだ。何もかも全て知っていられるなんて、子どものうちだけ。お小夜ちゃんは、大人になろうとしてたんだと思うよ」

「吉継……」

「けどね、自立の一歩を踏み出す時、間違った大人が手招きしていたのかもしれない。そうだとすれば、僕はそいつを許さないよ」
 
/656ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ