この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
戦国ラブドール
第22章 束の間の夢も
 
 同情だけではなく、義憤も隠さない吉継に、大海は胸の奥が熱く締め付けられる。目を見て話せ、と教えられて育ったが、まともに顔を合わせていればそのまま沸騰してしまいそうで、大海はうつむき目を逸らした。

「なんであんたは……そうあたしの考えてる事を先回りするかな。落ち込む隙もないじゃないか」

「落ち込む必要ないから言ってるの。君は、いらない事で心を痛めすぎ。それと、考えてる事がすぐ顔に出る」

「う……」

「今も、全部顔に出てるよ? そうだな、今は――」

「い、言わなくていい! お願いだから、そうじろじろ見ないで!」

「仕方ないなあ、でも、手は離さないからね? 今日はずっと、君を見張ってるから」

 見張る、という言葉に、大海は今までと違う種類の動揺を覚える。小夜の事で頭が一杯になっていたため、考えてもいなかったが、紅天狗の残した『銅雀台の賦』は、大喬も欲しているのだ。

「そろそろ頭も冷えて、気付いたかな? 狙われているのは、君もだよ。君まで紅天狗に攫われたら、僕達は完全に敗北する。これからは、君を奪われないよう立ち回りつつ、お小夜ちゃんを救わなきゃならないんだ」
 
/656ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ