この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
戦国ラブドール
第23章 赤壁の戦い
 






 朝の清々しい空気が流れる廊下を、一人の小姓が足音を立てて走る。彼が汗を掻き悲壮な面持ちで向かったのは、虎之助の元だった。

「大変です、虎之助さんっ!!」

「なんだ、朝っぱらから……」

「孫六が、孫六がっ――賊に、拘束されました!」

「……な、んだってっ!?」

 朝に似つかわしい報告に、虎之助は飛び上がり目を見開く。冗談かと思ったが、小姓の眼差しは至って真剣だった。

「現場を目撃した商人が、訴えに来たのです。孫六を助けて欲しいと――」

「そいつは、まだここにいるのか!?」

 虎之助は小姓の襟元を掴み、怒鳴り声混じりで訊ねる。

「は、はい。今は、詳しい事情を聞くため城に」

 それを聞くと、虎之助はすぐに城へ駆け出す。昨日は小夜、今日は孫六。話が本当だとすれば、それはとても偶然とは思えなかった。

 城の一室で、目撃者と言われる商人は武士に事情を説明していた。虎之助はそこへ乗り込み武士達を押しのけ、商人へ迫る。

「孫が拘束されたって、どういう事だ!! 今すぐ、全て話せ!!」

 突然現れた虎之助に、商人は面食らう。だが虎之助の手を掴むと、青い顔で必死に訴えた。

「あの若武者は、町の人間皆の英雄なんです……いくらでも話しますから、どうか助けてやってください!!」

「孫が……英雄?」

 しばらく単独行動を取っていた孫六である。その間何をしていたかは、虎之助も知らなかった。聞かされた商人の話は、驚くものだった。
 
/656ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ