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戦国ラブドール
第24章 赤壁の戦い②
孫六と大海の交換先として指定された歳月寺の跡地から、そう遠くない場所。ひっそりと立つ小屋に、紅天狗の根城があった。
「いやあああっ! 来ないでっ、助けて、お姉ちゃんっ!!」
柱に腕を縛られ、見知らぬ男達に裸を晒すのは、攫われた小夜。恐怖に青ざめ震えて泣く小夜を囲み、男達は一物を膨らませていた。
「薬が切れると、すぐ姉ちゃん姉ちゃんってうるせぇなぁ。赤月さん、またあの香貸してくださいよ」
「あれ使うと、女だけじゃなくてお前らの頭もいかれちまうだろ。色狂いにさせるならちょうどいいんだが、今はなぁ」
「けど、黒月さんはよく使ってるじゃないですか」
「黒月は、匂いに慣れる訓練をしてるからな。だが、一日やそこらで慣れるもんじゃねぇ。今日はこれで我慢してくれ」
赤月は男達へ軟膏を放り投げ、土間の方へ歩き出す。そこには、荒縄で全身を縛られ放り出された孫六が横たわっていた。
「それにしてもこいつ、起きねえな。死んでないよな?」
小夜を囲む輪からあぶれた男達が、赤月のそばに寄って孫六を眺める。よく見れば胸が上下し呼吸をしているのは確認できるが、目は開いていなかった。