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戦国ラブドール
第24章 赤壁の戦い②
「こんな貧弱な坊やっすから、意識が戻らないのも仕方ないでしょう。なんでこんなガキが、武士の身分に取り立てられたんでしょうね」
幼さが抜けない顔に、小さな体。どこから見ても子どもである孫六だが、彼は屈強な男でも叶わない武士という身分についている。どんなに腕があっても商人や農民という身分から抜け出せない紅天狗の人間にとって、先へ進んだ孫六という少年は嫉妬の対象であった。
「そりゃ……あれだ、武士や坊主は若い男が好きだからな。尻が良かったんだろ」
赤月が小馬鹿にすれば、男達はどっと笑う。それに気を良くした赤月は、さらに軽口を重ねた。
「おい、誰か確かめてみろよ。女の順番待ちしてるより、はまるかも分からないぞ」
「ははは、やめてくださいよ赤月さん! 俺ら、そんなえぐい趣味はありませんって!」
「情けねえなぁ、だれかやってやろうって勇士はいないのか?」
すると少し太ましい男が腹を抱えながら、手を上げる。
「よし、ここは俺が!」
「おお、お前すげぇな!」
男は孫六の頭を掴み、仰向けにさせる。だが馬乗りになると動かなくなり、赤月へげんなりした顔を見せた。