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戦国ラブドール
第25章 赤壁の戦い③
 
「はい……」

「あたし、市松に頭下げてくる。あんたのやった事は、家族であるあたしの責任だ。ちょっと待っててくれ」

「あ……待って! お姉ちゃん、謝るのは、それだけじゃないの!」

 立ち上がろうとする大海を引き止め、小夜はさらに懺悔を続ける。

「お姉ちゃん、悪夢を見て眠れないって言ってたでしょ? あれも……全部わたしなの」

「え?」

「秀吉様が出陣してから、わたし……夜になると、体が熱くなって、その……したく、なっちゃって。でも、そんな相手を求めるなんて恥ずかしい事出来ないし、どうしようって思ってた時、お姉ちゃんの寝顔を見たの」

 さした知識もなく、無理矢理開かされた性。それを満たす者がいなくなり持て余す事は、不自然ではない。小夜は大海と違い、秀吉のお手つき。欲を果たす相手など、見つかるはずもない。

「秀吉様に二人で抱かれたあの時のお姉ちゃんが、すごく綺麗だったから……わたし、たまらなくなって、お姉ちゃんの気をやらせながら、自分で自分を慰めたの」

「ちょ……ちょっと待って、じゃああの悪夢は、夢じゃなかったって事……?」
 
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