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戦国ラブドール
第27章 未来への道に
「だって、そんな事気にしてると思ってなかったから! そっか、身長、気にするんだ。君も、恋する女の子になると、そんな事まで意識するんだね」
「なにさ、悪いのかい!? だって、男は小さくて可愛い女が好きなんだろ? あたしは大きいし、可愛げもないし、正反対じゃないか」
「だから、それもあくまで一般論でしょ。君の身長なんか、初めて会った時から知ってる。文通で恋したわけじゃあるまいし、僕は分かってて求婚してるんだよ」
吉継は大海の頬を取ると、大海が何か言うより早く唇を落とす。啄むように何度も口付けながら、赤い髪を掻き乱した。
「それに……君は可愛いよ。見た目だけじゃなくて、中身もね。小さな事まで気にするところも、恐ろしく鈍いところも、言う事は言う割に暴力には走らないところも、人の苦労まで背負いこんじゃうところも……全部可愛い」
「ん……よ、吉継」
「今日からは、もう他の誰にも触らせちゃ駄目だよ。君の体も心も、全部僕のものだ」
大海が頷いたのを見ると、吉継は大海を連れて立ち上がる。向かうのは、自らの屋敷。向かう道中、大海はまるで生娘のように、ずっと心臓を高鳴らせていた。