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戦国ラブドール
第27章 未来への道に
「だから、置かない訳がないでしょ。侍女とか奴隷なんて、そんな扱いもしない。大海、君は未来永劫、僕が死んだその後だって、ずっと、たった一人の僕の妻だ」
「え……ほ、本当に? だって、たった一人って……」
「もう、なんでそこで疑うかな。本当だよ、正妻として、この先僕を支えてほしい」
「でも、武士は家と家との繋がりがあるから、あたしが正妻なんて無理だろ。側室ならともかく」
「ああ、それ藤堂とか虎之助の考え方でしょ? そりゃそれが一般的な武士だろうけどさ、だからって絶対そうしなきゃいけないって事でもないし。僕は政略結婚なんかしなくても、この腕と知恵だけでのし上がるから」
大海は吉継の言葉に大分不安を緩めるが、まだ笑みは戻らない。
「まだ、不安? 僕の事、信じられない?」
「し、信じてない訳じゃないよ! けど……その、あたし、あんたより、背が高いし。嫌じゃないかなって」
すると、また吉継は吹き出す。大海は笑う吉継に、顔を真っ赤にしながら怒鳴った。
「だから、笑うんじゃないよ! あたしがどれだけ悩んだかも知らないでっ!」