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禁断の果実に口づけを
第2章 秋山洋子の噂
『ここは個室だし、伊織と二人きり。
伊織だって、あれだけの事をされてるんだから、心底は秋山の事を嫌っているはず!』
秋山洋子の事で耳にした噂話を、ランチを取りながら伊織に朋子は話し始めた。
「秋山代理はさ……
いい大学出てるらしいのよ。
まぁ頭は切れるし、仕事も出来る。
こう言ったら失礼なんだけど、今では見る影もない程、昔は相当な美人さんだったらしいのよー
才色兼備な女性でかなりモテたみたいでね、最初に配属されたのも大手町支店なんだ。
会社的には、大手町に配属されるって、期待の意味を込めてらしいのよ。
そこでね、かなりいい成績を残したらしいの。
秋山代理は、同期入社の人の中でもズバ抜けて成績も良かったらしいわ……
で、本社に抜擢されて、バリバリのキャリアウーマンになるかと思っていたら、大手町支店時代に仕事で知り合った証券マンと結婚したんだってさー。
でもね、長く続かなかったみたい……
三年くらいで離婚したらしいの。
すれ違いが原因って言ってるけどね‥‥
『あの性格が原因だったんじゃないか?』って、みんな言ってるわ。
性格は隠しきれないものね‥‥
離婚してからなのかな?
あれだけ心も荒んでしまったのは…
昔から秋山代理を知ってる人は、今は見る影もなくなったって言ってるわ。
まぁ、これはあくまでも噂よ。
私も聞いただけだし……」