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禁断の果実に口づけを
第2章 秋山洋子の噂


 「へぇー秋山代理もご苦労なさったんですね。
ーー何だか可哀想ですねーー」

 そう言いながらも、一瞬、目の前の伊織が冷ややかな笑顔をした様にも見えた。

『だから何?』とでも言いたそうな、ゾッとする様な冷たい微笑。

 「あっ、あ、あくまでも噂だからねー
この事は内緒だよ!
どんな理由があっても、人に八つ当たりする様に怒鳴り散らす秋山代理はどうかと思うし‥‥」

 「そうですね…
でも、その噂が本当なら秋山代理に優しくなれそうです!」

 「えっ?」

 「だって、寂しくて心の持って行き場所がないんですよね?
だから、人に当たり散らすのかもしれませんよね?
子供みたいな人なんですよね!」


 「伊織ちゃん‥‥」

 「あっ、私、生意気ですよね?
でも、秋山代理の気持ちも分からないでもないんですよ。
寂しい時って、かまって欲しいじゃないですか?
私にもそういうとこあるし」


 あああ……そういう意味でね……
いつも、下を向いて怒鳴り声に堪えている、伊織ちゃんの口からそんな言葉が出るなんて‥‥ね……

 不思議というより、不気味だわ…
案外、考え方が大人なの?
私より、五つも年下の伊織ちゃんからそんな言葉が出るなんてね‥‥


 「ここのお寿司美味しいですね!
倉橋さん有難う御座います……
元気になりました!」


 そう言って、いつもの健気な顔に戻る伊織。


 『さっきの顔は何だったの?
私が見たのは幻?』


 違和感を感じる朋子だった。

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