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禁断の果実に口づけを
第15章 メリクリ
『今年は土日がクリスマスなんてラッキーだわ』
『洋子でもそんな風に思うんだ?』
『もうー!!
私だって女ですよ!!』
『よく分かってる。
ならさ、飯でも食いに行くか?
まだ予約出来るだろ?』
『それより、隆平(りゅうへい)の家に行くのはダメ?
ローストチキン作るよ!』
『ほう〜そりゃ楽しみだな!
洋子の手料理』
貴方はそう言って笑った。
そして、イヴの日にローストチキンを作ったわ。
『いい匂いだ!
食欲唆るね。洋子』
『隆平、匂いだけじゃないからね!
毎年、クリスマスは母がローストチキン作ってくれたの。
そのレシピ直伝だから自信あるんだ』
『おっ!!マジ美味いよ!!』
『隠し味はマーマレードよ』
『これからは毎年洋子のローストチキンを食べながらクリスマスを迎えるんだな。
楽しみだ。
洋子を知れば知る程、どんどん好きになってゆくよ…』
照れてしまって、シャンパンの酔いで誤魔化したっけな…。
貴方にローストチキンを作ったのは、その日を入れて四回。
結婚生活はたった三年しか持たなかった。
だからかな……
もうずっとローストチキン作ってないや。
そんな過去もあったわね。
さてと!!
女をサボらなくする為にも、自分を磨いて可愛がらないと…ね。