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禁断の果実に口づけを
第15章 メリクリ
自分に無いものを持っている人への僻みとも決別しなきゃ!!
夫や子供が居ない人生を楽しむ術を見つけよう。
子供を諭しながら笑顔の母親は輝いている。
そんな輝きが眩しかったんだよ。
子供って可愛い。
可愛いだけじゃないかもしれないけど、その苦労を知らないで終わるのは、もっと寂しいなぁ……
でも、今日からは僻まないよ。
そう決めたから。
『あっ!!』
洋子に頭に閃きの神が降りた。
急いで昼食を済ませて、食品売り場へと走る。
『まだ、腕は落ちてない』
そう確信すると、買い物カゴを手に取り、必要な食材を入れてゆく。
『折角のクリスマスだからね、何かそれらしい事をしないのもつまらないわ』
そんな洋子も、端から見ればクリスマスのご馳走を作る家庭的な女に映るだろう。
食材を笑顔で選び、料理を作る女も、世間的には微笑ましい女の姿なのだから。