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禁断の果実に口づけを
第18章 女の本性
「後先も考えず、自分や風間の醜態まで曝け出して……
私は気持ち悪いですか?」
「それだけ追い詰められていたんです」
「気持ち悪いとあの女に言われました。
私の事を気持ち悪いって!!
だから余計、あの女が泣いて吠える顔を見てやりたくなった!!」
「所詮、負け犬の遠吠えです。
気にする事はありません。
現に、倉橋朋子がしてきた事はプライドのない女がする事です。
優美子さんが気にやむ必要ありません。
コーヒー冷めてしまいましたね…。
どこかで温かいものでも飲みましょうか?」
「……抱きしめて欲しいと言ったらダメですか?
冷えた心を温めて欲しいと言ったら迷惑ですか…?」
「……優美子さん……」
優美子と理一が開けた扉は、男と女が心も身体も裸になれる場所。
合わせた二つの唇に無駄な言葉は要らない。