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禁断の果実に口づけを
第22章 ブス可愛い
「あっ、洋子が食いついてきた。
こんな男とあの女優が!?マジ有り得ないってか?」
「そこまで言ってないじゃん!」
「それとも嫉妬か?」
「すぅ、するわけないでしょ!
『サラッと言うのね……。
スクリーンの中で輝く女優と恋して……
高瀬まひるとキスしたり、セックスもしてきたのか……
あんないい女とね……
それに比べると私なんて……
あぁ、虚しくなる。相当へこむよ!』
「何、ムキになってかな〜
あのさ、今でこそ芸能界で磨かれて垢抜けて、癒し系だの可愛い系なんて言われてるけど、高瀬まひるも普通の女よ?
俺の事大好きで、バレンタインには不格好なチョコレートケーキ作って渡してきたし、誕生日にはお揃いらしきミサンガなんて作ってくるしな。
あっ、まぁ可愛いとこあったよ。
でも、制服のスカートの下にジャージ履いて登下校していた、そこいらの女と変わらないさ」
「あの、それはモテ自慢ですか?」
「いや、最初に惚れたのはあっちでも振られたのは俺」
「なんで?」
「夢と俺を天秤にかけたら、そっち選んだだけ」
「で、私と元カノの映画を観たと?」
「元カノが女優としてやっとチャンス掴んで飛躍をしょうとしてんだから、その姿は見とかないと」
「意外だよね…伸介」
してもしょうがない嫉妬心が洋子の心を覆う。