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禁断の果実に口づけを
第22章 ブス可愛い
レストランを出て、商業施設を後にすると、すっかり暗くなって夜を迎えていた。
「俺だけいい気分になってわりぃーな」
「いいわよ。帰ったらゆっくり飲むわ」
「そっか。
あぁー鍋食いてぇーな!」
「よく食べるわね」
「材料も酒も買ってやるから作ってくんない?
肉はもういいや。
鱈の入った白菜たっぷりなやつ」
「えっ?」
「一人じゃ食わなくなるだろ?鍋なんて。
洋子と酒交わしながら鍋もいいかなって」
「別にいいわよ」
「土鍋とかあんのか?」
「あるわよ」
「じゃあ、決まりな!
洋子の家で鍋パーティー。
生理だしなお前。
今日は鍋で我慢しろよ?」
「伸介ってデリカシーないね!」
「俺にそんなもん求めるな!」
「求めた私が馬鹿でした」
「はい。その通り。
俺は俺」
「あっ、あそこのスーパー寄るよ!」
「あぁ」
「さっき飲めなかった分、沢山飲もう。
奢りだし」
「その代わり、ちゃんと美味い鍋作れよ!」
「はいはい」
『ねぇ、まるで恋人同士みたいね?
ティラミス食べたお陰?
もっと、私をハイにさせて……』