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禁断の果実に口づけを
第23章 本物のQUEEN
 
 ドアの外にある椅子に腰掛けて真雪が待っていた。

 「健とお別れ出来た?」

 「はい」

 「優美子さんに聞かれたわ。
『真雪さんなら最期に誰に会いたい?』って。
正直、どう言おうか悩んだわ。
そしたら優美子さんが『風間が最期に会いたい人に会わせてあげて、未練なく旅立たせてあげないとね』って。
私ね、優美子さんって世間知らずのお嬢様とばかり思っていたけど、めちゃくちゃいい女だと思ったわ」

 「はい……私もそう思います」

 「もうね、朋子さんとは関わりたくないから、細かい事は気にしないって」

 「はい…」

 「控訴なんて、初めから考えてなかったと思うわ。
意地悪したかったのよね。
その気持ちは分かるわよね?」

 「……はい」

 「もう、不倫なんてしちゃダメよ!
世の中の大半が夫の最期は妻が看取るの。
あなただってそうしてきたんじゃない。
だから、もう人のものを奪ったらダメ!」

 「……はい。誓います。
二度と同じ過ちは犯しません」

 「………朋子さん。
健はちゃんと見送るから。
いい男のまんまで眠っていたでしょ。
お気に入りのスーツだったんですって」

 ネクタイの事は真雪には黙っていた。
多分偶然なのだろう。

 「いろいろと有難うございました」

 深々と頭を下げて真雪にお礼を言い、朋子はその場を後にした。

 

 
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