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禁断の果実に口づけを
第23章 本物のQUEEN
「明後日が通夜。明々後日には風間がこの世を永遠に去ります。
何の未練もなく旅立たせてあげなきゃね。
これからは風間の会社を守っていかないと。
真雪さんの力を貸して下さい」
「はい。勿論。
……健は幸せ者よ。ちゃんと自分を送り出してくれる妻が優美子さんだった事」
「そうかしらね?風間とは何の因果だったのかしらね?
確かに恋して結婚したのに、W不倫して傷つけ合って泥沼で…
真雪さんも気づいていたんでしょ?
私と細川の事」
「えぇ。まぁ……」
「一時の優しさや癒やしにのめり込んでしまう程、私の心は曇ってました。
風間とも、お互いの不満を言い合えたのがあの日だったなんて……
だからかな?
私も疚しいままでは居られないって気持ちになれたのよ。
最期に倉橋朋子に会いたい気持ちまで、風間から奪ってはいけないってね。
これでも凄く悩んで傷ついたんです」
「優美子さん……」