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禁断の果実に口づけを
第27章 警告
「秋山代理、君には酷なものをもう一つ見せなければならない」
そう言った支社長がクリックして二つ目の動画を見せた。
【タイトル 悪意?悪戯?犯罪!!営業所員ストレスの矛先】
洋子の車をナイフの様なもので切りつける北原晴美の姿が映る。
ご丁寧にその後洋子が車に乗り込んで、パンク騒ぎが起こった場面まで撮影されていた。
『犯人は北原リーダーだったのか……。
穏やかで人当たりの良いという印象があった。
犯人は営業所員の誰かだとは思いながらも盲点だった。
誰にされたのかすら予想がつかないくらい嫌われた自分にも落ち度もある。
本音は、直ぐに駆けつけた川端伊織が怪しいと思っていた』
「秋山代理、この事は警察には届けましたか?」
「いえ、届けてませんし、これからも届ける気はありません」
「この件に関して、秋山代理が訴えを起こすなら、北原晴美と個別にやって頂けると助かります。
会社的には、北原晴美は懲戒解雇処分を下す事にしますから。
どんなに仕事が出来ても、犯罪者はうちの会社には必要ありません。
本人には後日、通達及び通知を出し、決定事項として承諾して頂きますので、それは柿沼所長から伝えて下さい。
秋山代理もその様に会社としては、こういう対処で対応する事をご了承願います」
「はい」
所長も洋子もそう返事をするしかなかった。