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禁断の果実に口づけを
第31章 微睡みの中
「お客様とかじゃないのですか?」
「ここからは秋山代理と伸ちゃんとの事であって……
私から伝える事で誤解があるのも怖いんです」
「……そうでしたか。
ごめんなさいね。無くした記憶を取り戻したくて……
川端さんを困らせるつもりはないんです。
ただ、ご迷惑をお掛けしたのなら謝ります」
「いえ、そんなつもりはないです。
私も秋山代理の回復を願ってます。
早く良くなっ下さい」
「有難う。川端さん。
優しいのね。
それに頂いたお花、あなたみたい。
華やかで綺麗。
気持ちが明るくなります」
「……秋山代理も何だか別人みたいです。
こんな事を言ったら気分を害されるかもしれませんが、そういう一面を早く知りたかった…」
「えっ!?
私……あなたに何か酷い事をしてしまったのでしょうか?」
「いえ。
私が至らなかったんです。
多分、以心伝心。
お互い気まずくなっ…いえ、何でもないです。
今の事は忘れて下さい」
「……凄く気になりますが、川端さんがそう仰るなら……」