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禁断の果実に口づけを
第37章 生きていかなきゃ
オセロを打っている時は、お互い、真剣勝負なので、無言になりがちで相手の表情や出方を見るのが精一杯だが、ゲームが終わると青田がニッコリ笑いながら、新しいコーヒーを淹れくれて、世間話をした。
洋子も、普段は、事務所で一人設計図を引く青田も寂しいんだと思い、話し相手になった。
仕事というキッカケもあるが、忙しい日々や行き詰まった時、気の置けるお客様に会う事でホッとし、奮起も出来る。
営業をするのも人間、されるのも人間。
この世に人との交わりがなければ、この仕事も存在してなかっただろう……。
青田に会う時は、時間に余裕がある時にアポイントを入れて訪問していた。