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禁断の果実に口づけを
第37章 生きていかなきゃ
「秋山さんの性格そのものなんだろうな……?
オセロの出方」
「えっ!?そうですか?」
「必死に守ってみたり、攻めに出たり。
でも、詰めが甘いとこがある」
「ああ~ 全くです…。バレちゃいました?」
「あはは。やっぱりそう?
でも、秋山さんだいぶ上手になりましたよね。
僕、手こずりますよ」
「えっ、でも、青田さんには歯が立たない。
私、これでも結構強かったんですよ。
実は携帯のアプリでオセロゲームしたりして、予習もしてきたんですけどね……」
「あはははは
年季が違いますもん!
そう簡単に勝たれちゃうとつまらないでしょ」
そう言って笑う青田はオセロの思い出を話した。
「僕の家はね、裕福ではなかったし、仏教徒だったからね、クリスマスという行事はスルーされてきたんだ。
だけどね、小学校低学年の頃かな?
親から初めてのクリスマスプレゼントを貰ったんだよ。
それがオセロゲームだった。
嬉しかったな〜
でもそのオチがさ、父親(おやじ)が勤めていた会社の忘年会のビンゴゲームの景品だったんだよ……」
と目を細めて嬉しそうに話す青田に好感が持てた。
洋子もクスっと笑った。