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禁断の果実に口づけを
第41章 洋子
「綺麗事は言わない。
その代わり、嘘もつきたくない。
満喜子をこれからも偲んで生きていくだろう。
でも、未来は洋子と一緒に過ごしていく。
洋子を幸せにする。
君と君の両親に誓うよ」
「卯月さんを信じてますから、大丈夫よ」
『こんな嘘のない、真っ正直なプロポーズを受けないわけないじゃない』
✾✾✾
お盆休みのうちに、卯月さんと満喜子さんのお墓参りをした。
満喜子さんのお墓の前で誓う。
『満喜子さんが果たせなかった卯月さんとの未来……
満喜子さんが安心出来る未来にします。
私が一生をかけて』
蝉が泣いていた。
短い生涯を惜しみなく生きる姿を魅せつける様に。
満喜子さんがエールを送ってくれてる様に聞こえた。