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陽炎ーもうひとつの物語ー
第3章 三人

「俺と、来ないか?鷺」

「俺は、鷺なんて名前じゃないよ」

「呼んで欲しい名があるならそれを教えろよ。なけりゃ鷺でいいだろ。鷺に似てるし。」

「別に、名前なんてどうだっていいけど…俺なんか背負い込んだとこで、なんもいいことなんかないぞ。何をするにもただの足手まといだ。」

投げやりな言葉の中に、目が見えねぇってだけで周りからお荷物扱いされ続けてきたことが伺えた。

「そりゃ目あきと同じことしようとするからだろうが。いいか?人には適所ってもんがあんだ。目の見えねぇ人間てのは、他の感覚が優れてる奴が多い。耳やら鼻が良かったり、勘が鋭かったりな。それを上手く使や、目あき以上の働きができんだ。俺にはお前の目を見えるようにはしてやれねぇ。
けど、世の中を見せてやることはできるぜ?」

目が見えねぇなんて、てめぇのせいでもねぇのに、それで辛い思いしてきたんだろう。楽しいことの一つも知らずに死んだら勿体ねぇぞ?

「世の中…?てめぇの顔一つ見れねぇ人間に世の中なんか見える訳ないだろ?」

「見えるさ。俺についてくりゃあ、な。生きるってな楽しいってことを、俺がお前に教えてやるよ。」

餓鬼は特に名乗りもせず、鷺と言う呼び名を気に入った風で。
連れ帰って八尋に引き合わせたら、
鷺と名乗った。
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