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陽炎ーもうひとつの物語ー
第6章 決意
部屋の布団の中。
ぼんやりとした行灯に照らされながら、桜はうつ伏せの背に赤い襦袢を引っ掛けた格好で。
肘で身体を支えながら煙草盆を引き寄せる。

「苦しそうなお顔」

桜は横に転がる俺の方を向き、目を細めると、その細い指で、俺の頰の傷をつぅっとなぞった。

「なぁ…」

「なんでありんすか?」

煙草盆から煙管を取り、灰を捨てて新しい葉を詰める。

「お前らってさ、子が出来ねぇようにどんなことすんだ?」

「…唐突に何を仰るかと思えば…そんなこと聞いてどうなさるんでありんす?」

身を起こして襦袢をはおった格好のまま、煙管を片手に、眉根を寄せて小首を傾げた。

「ちと、気になってよ…」

「さては?わっちの他に、子が出来るような事をしたい女が出来たんでありんしょう?…けんど。わっちとおる時に他の女の話なんぞ、やめておくれなんし。」

少し眉をしかめ、怒っている素振りで俺の胸を軽くつつく。
こいつらが、客の浮気を怒る事なんかありゃしねぇってコトぐらい、重々分かっちゃいるのに。
それでも男の心をくすぐる手管は上手いもんだ、と感心する。



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