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陽炎ーもうひとつの物語ー
第6章 決意
仲間と言っても、下っ端はどうでもいい。

俺が引き入れた、八尋、鷺、兵衛、この三人には、
頭下げて、暇金の一つも渡してやらねぇとなぁ。

八尋は、屋敷に入り込んで、更に現場にも出て、人一倍働く時間が長えからそれなりに分配も渡しちゃいるし、金使う時間も趣味もねぇから、貯め込んではいるだろう。八尋は気持ちの問題だけだ。
どうやらアイツは、助けた俺に恩義を感じて、俺の為にと情報を得ているようだ、って事は薄々感じていた。八尋は、アイツの気がすむまで、一緒に居てやろう。赤猫とも上手くやってるし、三人で暮らすのも悪かねぇだろう。
あ、いや…問題は夜どうすっかだな…殿様でもあるまいし、聞き耳立てられてってぇのもお互い気まずい。
まぁそれは後から考えよう。
そんな暮らしは御免だと八尋がいう可能性が高い。

兵衛は、一人になっても大丈夫だ。
ただアイツは分配した分すぐ吞んじまう癖があるからさして貯めちゃいねぇだろうなぁ。
俺の蓄えから都合してやるしかねぇか…

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