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Short Cake〜官能短編集〜
第2章 モンブラン

「お疲れ様です、シェリー様。」

「良いのよ。喋らない分食事はあの中で一番私が味わえると思うから。
それでもやっぱり疲れるわ、毎回。


「私はあの場にいた誰よりもシェリー様が美しかったと思います。
もちろん私の見立てもあると思いますが。」

「もうリズったら。
…ありがとう。」

「いえ…」

リズは付き合いが長い事もあって本当に私の事を良く知ってくれている。
自分の少し離れたお姉さんのような存在で、
この屋敷の中で唯一心を許せる人とも言える。
無愛想なようで時折発する冗談や笑顔に、
私も自然な笑顔ができる。

「俺も一番シェリーが綺麗だったと思うけどね。」

突然の声に驚いて、話に加わってきた人物を探すと
後ろにセドリックお兄様の姿があった。

「せっセドリックお兄様っ!
脅かさないでください。
お帰りなさい!」

「会いたかったよシェリー!」

長い食事のせいで挨拶ができなかったが、
久しぶりのお兄様の姿に抱き合って喜びを噛みしめる。
リズは一礼すると部屋を後にした。


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