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Short Cake〜官能短編集〜
第2章 モンブラン
「やめて…ください…」
彼は私に口付けながら、ドレスを鎖骨辺りから胸元まで下げ、胸の谷間を露出させた。
「やっ…なにを……」
お兄様は片手で私の手を動けないように頭の上で固定すると、
露出した谷間の横に強く吸い付く。
「んんっ……痛っ……」
ディランお兄様がつけたものとは異なり、
一つだけ濃くて大きな跡が残った。
ディランお兄様は私が着替えた時に見えるような部分には決して跡をつけない。
胸を見られたら、一発で自分のつけたものではないとわかるはずだ。
「セドリックお兄様、どうしてこんな…
んんんっ!あっ…」
彼は一度軽く唇を合わせると、
私の腕を解放し、ドレスを元に戻した。
それでも大きな跡は少しばかり顔を出している。
「これでもうシェリーはディランだけのものじゃなくなったな。
夜、また会いに来るから
覚悟しておいて」
セドリックお兄様は微笑んで私の頭を撫でると、扉を閉めて食事の席に戻っていった。
お兄様が出て行くと私はヘナヘナと床に座り込んでしまった。
セドリックお兄様にはディランお兄様との関係を見られ、
今夜また会いに来ると言われた。
これがどういう事を意味するのか、
薄々気付いている。
セドリックお兄様とも体を重ねる
ということ。
全く予想していなかった展開に頭がついていかない。
でもキスをされた事も跡をつけられた事も、嫌じゃないと感じている自分がいる。
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