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Short Cake〜官能短編集〜
第1章 チョコブラウニー
私が先生に恋をしたのは夏休み。
なぜかズバ抜けて化学の成績が悪い私は夏休みに補習になってしまった。

はじめは夏休みが潰れて最悪!!
なんて思っていたのに、
もともと知的男子がタイプの私にとって眼鏡に白衣の組み合わせはドストライクで、
更に先生はバカな私にも怒らずに教えてくれるから、
いつしか補習で先生に会えることが楽しみになっていた。

そんなある日、
待ち合わせ時間より少し早く化学準備室について扉を開けてみると、
眼鏡を外して机に突っ伏して寝ている先生の姿があった。

先生の寝顔、かわいい…。
眼鏡をつけていて気付かなかったけど、
キリッとした二重の目に整った顔立ち。

冷房をかけずに寝ていたせいか先生は額に汗をかいていた。
持っていたハンカチで汗を拭いてあげようとすると、

「うぅーん…」
と声を上げながら先生がむくっと体を起こし汗を拭った。

起こしてしまったかと思って思わず隠れるように後ろにあったロッカーの中に隠れた。

そしてけだるそうに立ち上がると、
びっしょりと汗に濡れたワイシャツをその場で脱ぎ始めた。

現れた先生の肢体に思わず息を止めた。

先生の体…なんてキレイなの。

ぱっと見細身なようでしっかりとした筋肉。


ロッカーの小さな隙間からバッチリと見つめていた。
普段見せることのない先生の姿を目にして、
私はすっかり恋に落ちてしまったのだ。

そのあとは先生が準備室を後にするのを見計らってロッカーから脱出すると、
今来たかのように装って先生に挨拶をした。

その日は先生の寝顔と体がフラッシュバックして全然勉強にならなかった。

それでも。
夏休み中は違う先生が補習にきてガッカリしたときもあったけど、
先生に認めて欲しくて必死に努力した。

先生も私の努力を少しずつ理解してくれるようになってみたいで、
今日のように補習をしてくれるようになった。

そんなこんなで、
他の生徒よりは先生と仲良くなれたんじゃないかなって。
先生に声をかけられるたびにワクワクしている自分がいる。



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